「アフターコロナの“男らしさ”って?」

先日NHKニュース/おはよう日本で「男らしさ」について特集していました。ご覧になった方はいらっしゃいますか?
ところで、皆さんは「男らしさ」って何だと思いますか? 「自分の稼ぎで家族をちゃんと養えること」とか「一国一城の主であること」などと答える人がいるかもしれませんね。
しかし、ある「男性学」の研究者は「コロナは“男らしさ”を大きく変える歴史的転換点になりうると考えている」と言います。 コロナで雇用が不安定になる中、「自分は仕事ができるという錆ついた有能感」や「強い支配力」は、これからは通用しないというのです。
でも、新しい価値観についていけない男性がたくさんいるのではないでしょうか。

◆そこで、アフターコロナの「新しい男らしさ」のヒントになるかもしれないと、チンパンジーとゴリラを例に出していたのが、霊長類学者の山際壽一さんです。
《チンパンジー》山際さんによると、旧来の“男性中心の社会”に似ているのがチンパンジーだそうです。 チンパンジーは1頭では戦えず、複数でいることで自分を大きく見せるそうです。 また、チンパンジーはオス同士の中で予め厳格な序列を決めているので、無用な争いは起こりませんが、ひとたびリーダーの力が衰えたとみると、部下同士が組んで下克上を起こすこともあるそうです。厳しい権力争いですね。 チンパンジーは、自分の利益のためにいろいろと画策し、そして常に自分の味方をしてくれる仲間を求めながら、その関係の維持を図っているそうです。
《ゴリラ》一方、ゴリラのオスはゆったりと落ち着いていて、メスや子どもの時間に合わせることができるそうです。 また、オス同士で過ごすチンパンジーと違って、ゴリラは家族と過ごすことが多く、子どもが1歳を過ぎる頃から積極的に子育てをするというのです。 また、ケンカが起れば、弱い者の味方になって仲裁し、自分の大きな体を自分のためでなく、弱い者のために使うといいます。

◆アフターコロナの社会では、ゴリラのように力の強い者が自分の力を落として、力の弱い者に合わせて新しい時間や空間を作ることによって、ニューノーマルの社会が生まれるのではないでしょうか。
いかがでしたか? 今日からゴリラになれそうですか?