「政治にもの申す若者たちの訴え」
憲法の改正論議が論議が高まっていますが、「日本国憲法」(本文)を読んだ人が10%しかいないことを知って驚きました。
また、前回のブログで統一地方選の投票率が低いことに触れ、若者に政治教育する必要性についてもご紹介しました。
そんな折、たまたま珍しく政治への若者たちの声を聞くことができましたのでご紹介します。
【若者たちの座談会】
◆BSTBS「報道1930」で、5月1日に開かれた若者たちの座談会が放送されました。座談会に参加したのは17歳~22歳の15名の若者たち。
協力したのはSHIBUYA109 lab.です。毎月若者200人と接触し、20歳前後の行動・価値観を調査しています。
それでは、早速若者たちの声を聞いてみましょう。
《今の政権に不満がありますか?》
◆15人中、不満なしが1人のみ。残り14人が不満ありでした。
★「不満がない理由」
(22歳)「あまり政治に関して詳しくないので、不満自体がわからないから」
★「不満がある理由」
(20歳)「投票の仕組みがよく分からない。若い世代に手軽に情報が入るようにしてほし」
(20歳)「SNSを駆使して分かりやすく政策を出せば、若者の投票が集まると思う。選挙カーで名前を連呼しても政策は分からない」
(20歳)「70~80人立候補している市議会選挙があった。全員のマニフェストを読んで選べない。制度にも問題があるのではないか。選べないから投票に行かないという点にも目を向けてほしい」
(17歳)「今の政治はスピード感がないし、的外れな政策が多い。莫大な費用をかけたマスク、ワクチンの入手の遅れ、国民全員にお金を配るなど、それがコロナの時に露呈した気がする。政治を実際にやっているのが高齢の男性ばかりで、同じような人たちが同じような価値観で政治をやっているのが原因だと思う」
(17歳)「権力争いとか、日本をよくする以外の障壁が多すぎて、政治家では日本を変えられない。もう別の方法がないか考えている」
(17歳)「今の国会は低レベル。年齢はただの数字。優秀な議員を増やすのが大切」
◆また、不満の矛先が立候補できる年齢へも。選挙権(18歳)と被選挙権(25歳)に差があることでした。
ちなみに、世界の被選挙権年齢(下院/衆院)を紹介しておきましょう。
(30歳)イラン・イラク・サウジアラビアなど 9か国
(25歳)日本・アメリカ・イタリアなど 55カ国
(21歳)メキシコ・ポーランド・アイルランドなど 57か国
(18歳)イギリス・フランス・ドイツなど 65カ国
※被選挙権年齢が21歳以下の国がなんと120か国あまりもあるのです。
《立候補できる年齢について》
(20歳)「経験なんて40歳でも20歳でも変わらない人がいると思う。なんで明確に年齢だけの判断で納得できるかが疑問」
(20歳)「ぼくは政治家になりたいと思っているので、25歳までは待てない。すごくしっかりした10歳がいたとして、10歳に任せるかどうかも選挙で決めていいと思う」
(17歳)「私は国会議員を目指しています。最初、私は環境問題に興味があって環境問題を解決したいと思っていた。けれお、日本の政治が変わらなければ、環境問題も解決しないと気がついて、政治に関心を持つようになった」
(17歳)「年齢がどうこうというよりも優秀な議員を増やすことの方が大切だと思っています。」
(19歳)「若者たちは大人からのプレッシャーをかなり感じていると思う。社旗に関心を向けろと間接的に言われているいるわけじゃないですか。それでちゃんとそれに従っている若者も増えているけど。若者の意見を反映する所がない。自分たち自身で声を出す場所がないというというのが矛盾が起きているとすごく思う」
(20歳)TikTokとかYouTubeの普及によって、何もしなくても情報が入ってくる。情報が入ってくると、その分だけ不満がだんだん募ってきます。被選挙権年齢を下げてくれとか、そういう問題に繋がってくるんじゃないかなと思う」
◆番組では過去にも座談会を行ってきましたが、これほど被選挙権引き下げを求める意見がでたことはありませんでした。
15人の話を聞いてきましたが、彼らはとにかく被選挙権年齢を下げてほしい、そして政治に若者が参画できるようにしてほしい、そして同時に将来にツケを回されるという思いを持っていました。
今の政治は我々にツケを回している。環境や借金を含めて多くの若者たちが大人たちへ立候補できる年齢を下げてほしいと声を発していました。
◆ご感想はいかがでしたか? 若者たちの声に共感した方が少なくないのではないでしょうか。
今回はめったに聞くことがなかった若者たちの政治に対する率直な声をご紹介しました。