「税金に対する国民の意識」
世界には税金のない国があるようですが、日本には消費税・住民税・固定資産税・法人税などなど、実にいろんな税金がありますよね。
皆さんは税金に対してどのような意識を持っているのでしょうか?
そこで、質問です。「税金は“納める”?、それとも“預ける”?」
◆確認するまでもなく、ほとんどの方は「税金は“納める”のが当たり前でしょう!だって、“納税”という言葉があるし、“納税”は国民の三大義務の一つだからね」と答えるのではないでしょうか。
◆しかし、北欧のフィンランドやスウェーデンの人たちは、税金は納めるというよりも“預ける”という意識の方が強いそうです。スウェーデンでは付加価値税(消費税)が25%、所得への課税がなんと22%前後と驚くほど高いのですが、「高い税金は嫌だ」という人があまりいないというのです。
それは、税金が高くても、いずれは国民に戻ってくる「貯蓄」や「投資」と同じようなものといった感覚があるからだそうです。 人は生まれると、大学まで無償で税金で賄われる教育を受け、卒業後は働いて税を払い、老後はそれを受け取る。つまり、社会保障がちゃんと人生を支えていることがわかっているので、税金は“預けている”という感覚になるというのです。
◆一方、日本では、税金は“納める”という意識が強く、税を払ってしまうと、それは国のお金であって、使われ方もよくわからないという人がほとんどです。ですから、消費税は何%かはわかっていても、自分の所得税が何%か即答できる人は少ないのではないでしょうか。
◆税が高くても、負担と給付の関係がはっきりしていて、必要な支援は受けられているという受益感を実感している北欧の人たちのように、日本でも税金は“納める”というよりも“預ける”という感覚になれるといいですね。もっとも、そうなるためにはまだまだ多くの課題を解決する必要がありますが・・・・・。
物価高の今こそ、政府が防衛予算増額や少子化対策の財源をどのようにするのかなど、国民が税金の使われ方に関心をもち続けることによって税に対する意識が少しずつ変わっていくことを期待しています。