「つもり十訓」と「夢七訓」
先日、これまで講演会に呼んでいただいた学校の資料を整理していました。その中にある学校の校長室に掲げられていた額に書かれていた言葉のメモがありました。その言葉に納得して思わず走り書きしたものでした。
後で調べてみると、それは京都の製茶の老舗「福寿園」で使われている「つもり十訓」という言葉でした。 つもりとは、「とんだ勘違いや思い違い」のことですが、私たちの身の回りには謙虚さを忘れてとんだ思い違いをしている人が結構いますよね。
そこで、今回は自戒の念も込めて「つもり十訓」をご紹介します。
【つもり十訓】
1. 高いつもりで低いのが教養
2. 低いつもりで高いのが気位
3. 深いつもりで浅いのが知識
4. 浅いつもりで深いのが欲
5. 厚いつもりで薄いのが人情
6. 薄いつもりで厚いのが面の皮
7. 強いつもりで弱いのが根性
8. 弱いつもりで強いのが我
9. 多いつもりで少ないのが分別
10.少ないつもりで多いのが無駄
もう一つの「夢七訓」は、一昨日出席したセミナーの中で講師がたまたま紹介してくれた言葉です。それは目下新札発行のニュースで話題になっている渋沢栄一の言葉です。
渋沢栄一は第一国立銀行や東京証券取引所など500以上の多種多様な企業の設立や経営に携わっただけでなく、教育機関や医療機関、日本赤十字社など公益法人の設立にも参画して、日本近代化の父と言われています。 そんな渋沢栄一ですが、三井・住友などのように財閥を作らず、「私利私欲を追わず公益を図る」ことを理念として、私利私欲に走ることを家族子孫にも戒めたというのですから、きちんと筋を通す信念の人だったのですね。
そこで、渋沢栄一の「夢七訓」もご紹介します。
【夢 七 訓】
◇ 夢なき者は理想なし
◇ 理想なき者は信念なし
◇ 信念なき者は計画なし
◇ 計画なき者は成果なし
◇ 成果なき者は幸福なし
◇ ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず